今日の記事も少々言い訳がましく聞こえるかもしれないが、ご容赦願いたい。職場で「評価されない人」とは、つまり私のような人間のことではないかと、日々感じている。
評価されにくい人に共通する5つの特徴
私はこれまで、評価されない側の人間として長く働いてきた。そのなかで思うのは、評価されにくい人には以下のような特徴があるということである。
- 説明が下手で、コミュニケーションが苦手
要するに「伝える力」が弱く、誤解されやすい。 - 雑談が苦手で、静かすぎる
職場のちょっとした会話に加われず、「何を考えているか分からない」と思われがちである。 - ケアレスミスが多い
誤字脱字、文法ミス、確認不足など、小さなミスを繰り返してしまう。 - 空気が読めない
本音と建前の区別が難しく、上司の抽象的な指示や微妙な意図をくみ取るのが苦手である。 - 付き合いが悪い(飲み会やイベントに参加しない)
社内の人間関係における「和」から外れやすく、評価が下がりやすい。
私自身、これら1〜5すべてに該当する。ASD、ADHD、吃音などの傾向を完全な言い訳にはしたくないが、同じような傾向を持つ人には、共感される部分も多いのではないかと思う。
優秀なのに評価されない人も存在する
これまで出会った社内の人の中には、明らかに能力が高く、知識も豊富、資格も語学力もあるのに評価されていない人が存在した。
たとえば、私の以前の部署には、発電所の現場業務に精通し、質問すればどんなことでも答えてくれる先輩がいた。
また、仕事ぶりも頭の回転も早く、語学堪能で難易度の高い資格も保有している30代の後輩社員もいた。
しかし、このような人たちも「変な人」「癖がある人」と見なされているのか、昇進はしていない。
その背景には、やはり1〜5の特徴を周囲に感じ取られているのかもしれないと思う。
順調に昇進する人の特徴
一方で、順調に係長や管理職に昇進していく人たちは、次のような特徴を自然と備えている。
A:説明が上手で、誰とでもうまく調整できる
B:雑談が得意で、空気に合わせた会話ができる
C:器用で、マルチタスクもミスなくこなす
D:空気を読み、上司の意図をくみ取り先回りできる
E:飲み会やイベントをうまく活用(あるいは上手に回避)できる
これらの能力を持っていれば、周囲からも信頼され、評価されていくのだと思う。
定性的な評価と「相性」の重要性
私の勤める電力会社のような古い体質の企業では、成果を明確に数値化することが難しいため、どうしても評価は定性的になりやすい。
おそらく「関係者と調整して○○ができるか」など、抽象的な基準で上司が5段階評価をしているのだと思う。だが、その評価基準はあいまいで、上司の主観や好みが強く反映されているのだろう。
特に「目立つ人」「声が大きい人」「上司とウマが合う人」が高評価を受けやすい傾向があると思う。配属や上司、同僚は選べない以上、「人との相性の良し悪し」がキャリアに大きな影響を及ぼすと思う。とりわけ、若手時代に「相性の悪い上司」に当たると、「ダメな奴」という評価がそのまま定着し、後に挽回するのは極めて困難でとなる。
花形業務に就けるかどうかは運次第
注目度の高いプロジェクトや花形業務に携わることができれば、評価も得やすくなる。しかし、そこに就けるかどうかも「運」の要素が大きいと感じる。
前述のA〜Eの要素を自然にこなせる人は、自然と花形業務を任されることが多い。
また運よく若い時に挑戦の機会を与えてくれる上司に出会えた人は、花形業務へと進む道が開けると思う。
一方で、私のように若い時に、1〜5の欠点を重く見る上司に当たり、ダメな奴と判断されると、その時点で「花形業務から外れる人」として扱われてしまう。
特に年齢を重ねてからでは、巻き返しはさらに難しくなる。
私が入社した時代は就職氷河期であり、限られたチャンスは有名大学卒の人が優先される風潮もあった。そういった意味でも、私は「運」にも恵まれなかったのだと感じている。
最後に、あえて言い訳をさせてほしい
「実力があれば昇進できる」「がんばれば報われる」「努力を見ている人は必ずいる」とよく言われる。しかし現実は、そう単純ではないと思う。
会社員としてのキャリアには、「運」「相性」「所属部署」「評価者」など、自分の力だけではどうにもならない要素が数多く含まれているように感じる。
もちろん、与えられた環境に適応する努力は必要だ。しかし、すべての人が器用に立ち回れるわけではない。特にASD、ADHD、吃音といった特性を持つ人にとっては、「上司ガチャ」「配属ガチャ」に外れると、仕事の難易度は一気に超ハードモードに突入する。
私も40代後半でありこの歳になると、挽回は不可能で無理ゲーと言っても過言ではないと思っている。
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