最近、ドラクエ1・2のリメイク版が発売された。私はまさにドラクエ世代のど真ん中であり、小学生の頃は毎日のようにドラクエをやっていたものだ。私と同年代の方は同じような経験をされたと思う。
なかでもドラクエ2は難易度が高く、当時の私はクリアできなかったと記憶している。仲間が加わるパーティー制が導入されたのもドラクエ2からで、私の印象に残ったシリーズである。
そしてドラクエ3からは職業や転職と言ったものが登場した。戦士、武道家、僧侶、魔法使いなど、それぞれがハッキリとした個性を持ち、プレイヤーはその個性をどう活かすか考えながら冒険を進めていく。戦士タイプ、魔法使いタイプというのも このころから定着した印象がある。
私の会社員生活をドラクエの魔法使いに例えるなら
今回は少し趣向を変えて、私の会社員生活をドラクエの魔法使いに例えて考えてみたい。
ゲーム中盤、パーティーに2人の魔法使いがいるとする。
中盤ともなると魔法使いは通常、中級の攻撃魔法を覚える。
ベギラマ、ヒャダルコ、イオラといった攻撃魔法だ。
1人目の魔法使いは中級魔法が一通り使える。複数攻撃が可能なベギラマ、ヒャダルコや全体攻撃のイオラはもちろん、単体高火力のメラミもマスターいている。
一方、もう1人の魔法使いは中級以下の魔法を一切覚えておらず、なぜか上級呪文のメラゾーマだけ使える。
メラゾーマは威力は抜群だが敵単体にしか攻撃できない。さらにMP消費が大きいため中級魔法使いは、しばしばMP切れを起こす。
さて、プレイヤーを上司と見立てたとき、どちらの魔法使いを使いやすいと感じるだろうか。
普通に考えれば、ゲーム中盤なら中級魔法を一通り使える魔法使いのほうが使いやすいと思う。
雑魚戦はもちろん、場面に応じて呪文を使い分けられるからだ。
しかしメラゾーマしか使えない魔法使いは、ボス戦のような特定の状況でしか活躍できない。
個性が強すぎて尖りすぎているので、通常の場面では非常に扱いにくい。
見方を変えれば特定の場面でしか使えないのだ。
私は完全に「メラゾーマしか使えない魔法使い」である
このように2人の魔法使いがいた場合、私は、間違いなくメラゾーマしか使えない魔法使いタイプであると思う。
マルチタスクが苦手で、一つの作業に取り組むと過集中になる。そして集中力が切れると一気に注意力が落ち、MP切れのような状態になる。
まさにメラゾーマ数発撃ったら、MPゼロになったという感覚だ。
例えばスライムが8匹出てきたとしよう。
中級の魔法使いならベギラマを使って1ターンで一掃できる。
しかしメラゾーマだけの魔法使いはどうなるか。
威力は大きくても一匹ずつしか倒せないので8ターンはかかる。
しかも途中でMP切れという可能性もある。
これを職場の業務に置き換えてみる。
「簡単だからお願い」と言われる庶務作業が立て続けに来たとする。普通の社員なら要領よく処理して、しかも途中で別の依頼が飛んできても柔軟に対応してしまうだろう。
しかし私の場合、庶務+マルチタスクというのが非常に苦手であることを自覚している。これまでもケアレスミスやしょうもないミスをやらかし、散々あきれられてきた。
簡単と思われる作業でものめりこみ過集中になり、途中で中断されると集中力が切れ疲れをどっと感じる。
スライム8匹を、メラゾーマで1匹ずつし倒していたら、途中でMPが尽きるようなものだ。
そしてモタモタしている間にスライム(業務)が仲間を呼び、更に時間がかかる。
こうなるとプレイヤー(上司)からすれば、私のような魔法使いは使いにくいと思う。
職場では「使いにくい部下」あるいは「できない社員」という風に扱われるだろう。
現実の会社員はドラクエほど優しくない
ドラクエなら、メラゾーマしか使えない魔法使いでも、ボス戦など特定の場面では活躍できる。多くのプレーヤーも使いどころが分かっているので、活躍の機会も与えられる。
ゲームということもあり、どのようなキャラクターでも場面により個性が生かせるのだ。
では現実の会社はどうか。
いくら上級魔法が使えても雑魚処理(庶務や雑務)が苦手な魔法使いは、評価してもらえない。
それどころか「中級魔法使いなのにベギラマもヒャダルコも使えないのか?」と言われてしまう。
つまり、「中堅社員なのになぜお前はこんなことができないのか?」と叱責されるようなものだ。
そして低評価がつけられる。
そうなるとボス戦(プロジェクト物等)のような活躍できる機会は回ってこない。
結果として、メラゾーマが使えても生かせる機会すら与えてもらえないのだ。
このように考えるとゲームと違い、現実社会は厳しいと思う。
おそらく発達特性を持つ人の多くは、私と同じ「メラゾーマしか使えない魔法使い」だと思う。突出した集中力や興味のある分野での能力は高いのに、普通の人が当たり前にできることに苦戦する。
ドラクエの世界なら個性として活かせるが、現実の会社員生活ではその個性を活かせる機会自体が少ない。
そう考えると、発達特性のある人間が会社員として働くのは、ハードモードでゲームをしているようなものだと感じてしまう。
最後に私はまだドラクエ1・2のリメイク版をプレーしていないのでぜひやってみたいと思う。
小学生時代にやったオリジナル版からは追加されたストーリーや機能があるらしく、別のゲームとしても楽しめそうである。



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